子供の名前は千歳(ちとせ)と、めでたい名前をつけてお祝いをしました。
||此一家の者すべて篤実なれば耕織(かうしよく)を勤行(よくつとめ)、小農夫(こびやくしやう)なれども貧(まづし)からず、善(よき)男(せがれ)をもち良娵(よめ)をむかへ好(よき)孫をまうけたりとて一村(そん)の人々常に羨(うらやみ)けり。
■一家全員が真面目で、田畑の耕しと機織(はたおり)仕事もよく努めます、
小さな農家ですが充分な生活が出来ました。
「孝行息子に器量良しの嫁さま、それに良い孫までなした」と村の人も事あるごとに羨ましがって話しています。
||かゝる善人の家に天災(わざわひ)を下ししは如何(いかん)ぞや。
■こんな善行の幸せな家庭に、災害が降りかかるとは、何という天の采配なのでしょう。
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